社員のモチベーションを正しく上げる3つの方法とは?

社員のモチベーションを正しく上げる3つの方法とは?

 

「社員のモチベーションを上げる方法が分からない」                                                                        「色々やっているが一向に社員のモチベーションが上がらない」

今回はそんなお悩みを持たれている中小企業の経営者の方に向けてのお話です。

会社にとって社員のモチベーションを上げ、維持させることは経営の点で大きな課題です。                                      社員のモチベーションが下がった状態がつづくと仕事の効率がわるくなり結果として会社の業績の低下につながっていきます。

また職場全体の活気がうしなわれ、その環境が更に社員のモチベーションの低下をまねくと言う「悪循環」を生んでしまうのです。

逆に社員のモチベーションが高い会社はどうなるでしょうか?

社員は「やらされ感」ではなく自分の意志ではたらくため生産性が上がり、考えながらうごくことで目標の達成にもつながりやすくなります。                                                      また社員ひとり一人のモチベーションを高くもった行動は会社全体を活性化させ更に社員のモチベーションを向上させると言う「好循環」をもたらすのです。

今回は社員のモチベーションを正しく上げる3つの方法をご紹介します。

1、会社の理念・ビジョンの共有と自分事化

1つめの方法は社員が日々がんばっている仕事が会社の理念・ビジョンの方向性と一致しており、また組織や社会に貢献していることを実感していること、更に言えばその仕事をすることで社員自身の価値観を充足している環境をつくることです。

なぜなら人は社会の構成員の1人であり社会の役にたてていると言うことに心の充足感をみたし、更にそれが会社のめざしている理念やビジョンと方向性が一致していることで自身の仕事・会社に大きな愛着をもちモチベーションを上げるからです。

「何のために働いているのか?」「自分がやっていることは必要なのか」と言う点が非常に重要な働く要素と言うことです。

そしてその理念やビジョンを達成にみちびくことで自分の大切に思っている価値観(安定・家庭・収入・成長・承認など)を実現させることができれば、更にその充足がモチベーションを高めることにつながります。

たとえば子供から大人までみんな大好きな「ディズニーランド」のキャストは本当に笑顔でいきいきと働いています。

ディズニーランドは「夢の国」と位置付けられており「どんなに日ごろ嫌なことがあってもここでは全員にハッピーになってほしい」と言う理念が浸透しているのです。                                              そのため、たとえどんな仕事をしていても来てくれたお客様の笑顔を見るために一人ひとりが努力をし、そしてお客様の笑顔がキャストの心の充足につながり更にモチベーションを上げる好例だと言えます。

あなたの会社にも理念やビジョンはあることでしょう。ぜひ1度社長から自身の言葉で社員に向けて思いをはなしてみてはいかがでしょうか?

そしてその理念が社員ひとり一人の人生における価値観の成就につながっていることを確認してみましょう。

2、明確な目標をあたえ、社員を信頼してまかせる

 

2つめの方法は社員に明確な目標をあたえ、社員を信頼してまかせることです。

なぜなら明確な目標がない状態と言うのは「いつまでに何をやればいいのか?」「何ができれば完結するのか?」と言った指標がまったくない状態、たとえて言うならば真っ暗闇の中を進むべき方向もわからずにやみくもに歩いているようなものだからです。                                                             社員の状況に合わせて可能なかぎり目標をかみくだいて小さくすることがポイントになります。

人はその道のりが長ければ長いほど時間がたつにつれて苦痛になってくるものです。ジョギング等にたとえれば分かりやすいでしょう。                                                                         10キロを1日で走るのではなく、1キロずつ10回に分けて走ったほうが達成できる確率が上がります。

社員は小さな(仕事上の)目標を1つずつ達成していくことで自信をえてモチベーションも向上して行きます。そして目標達成時にはその結果にたいしてすなおにみとめましょう。                                                   これは「持ちあげる」のではなくその成功をありのままにみとめ、承認すると言うことです。

そしてその目標に向かっての行動において社員を信じて仕事をまかせます。                                                                   あれこれと口だしするのではなく、社員の裁量にまかせましょう。                                             なぜなら社員は信じてまかせてくれたことでモチベーションが向上し、自分で考えてゴールまですすもうとするからです。

とは言っても社長や上司は仕事を投げっぱなしにするのではなく、1歩引いた状態でしっかりと進捗状況を確認します。                                                              そして間違った方向にすすんでいるときは軌道修正をする必要がありますが、その際も答えをすべて伝えるのではなく質問をすることで修正のヒントを出す形がベストです。

社員一人ひとりの仕事のスキルを把握しそれぞれに目標を持たせ信じてまかせる。ぜひやってみてください。

3、360度の多面的評価を実現させる人事評価

 

3つめの方法は働いているすべての社員に光をあてる「360度評価」の実践です。

360度評価とは目に見える成果を出している社員だけではなく、目標をたてその達成にむけて考え努力した社員をあらゆる角度から評価し称賛すると言うことです。

なぜこの360度評価が必要かと言えば、日ごろなかなか光があたらない裏方の管理部門や業務部門等にも公平に光をあてるためです。

会社の中ではどうしても成果を数字であらわしやすい営業等の部門が評価されがちですが、その成果はゴールにいたるまでのプロセスを懸命にささえている管理部門や業務部門の働きあってのことです。                                                               しかしどうしても裏方の部門は仕事の成果を数値化することが困難であるため社員たちのがんばりが正しく評価されない傾向があります。

これは営業から社長になった会社に良くある現象ですが、これでは裏方の社員はいくらがんばって成果をだしたとしてもまったく評価されません。                                                          やって当たり前と言った環境下では当然モチベーションを高く持続させて仕事をすることは困難になってしまいます。

以上のことからすべての社員の努力を評価するため360度評価制度は必要となります。

たとえばある仕事のプロセスを少し変えたことで作業時間が短縮された、会社やチームの士気を高めるのが得意、部署間の連絡役に非常にたけている等直接数値化できない結果だとしても、間接的に貢献している社員の努力をみとめてあげましょう。

前項の社員一人ひとりがたてた目標にたいしての進捗により公平な評価をするとよいでしょう。                                                                         そしてこの評価は目標達成の場合のみならず、そのプロセスにおいて前進がみとめられるものにも公平な評価をすることで新入社員や若手社員にもしっかりと光があたることになります。

目標の設定とその進捗を連動させて評価をすると社員はモチベーションを高く持続させ仕事に取り組むことが可能になります。

更に、社員が積極的にチャレンジする環境をつくると言う意味で新商品や改善案のアイデア出しを奨励したり、部署をまたいだ異動を可能にする制度等があっても社員のモチベーションは高く持続するでしょう。

会社の利益はすべての社員の持ち場での努力によってつくられているとの認識にたって360度評価をめざしましょう。

4、高らかに経営理念をかかげ、家臣のモチベーションを上げた織田信長の経営手法

 

戦国武将の織田信長は尾張(現在の愛知県)の一大名でありながらわずか20年で急激に領土を拡大し天下を手中におさめましたが、その要因はどこにあったのでしょうか?

信長の人生の中で大きな転機となったのが美濃(現在の岐阜県)を手にいれその勢いで次期室町幕府将軍候補の足利義昭(あしかがよしあき)をほうじての上洛したことですが、その時期から「天下布武」と言う経営理念をかかげました。

これは中国の故事からきていて「7つの徳で国を平らかにする」と言うものです。

信長は100年続いた戦乱の世をおわらせ人々が安心して生きられる平和な日本をつくることをこの経営理念で宣言し、その実現にむけて邁進するとともに秀吉をはじめとした家臣たちにその必要性・実現した未来・家臣たちへのメリット等を共有化しました。

家臣たちはその信長の思いをうけとめ、自分たちがやっていることが「必ず世の中のためになる」と確信しともに実現に向けて必死に努力しました。

と同時に自分の会社(国)の理念の実現が世の中の貢献につながるだけでなく、それにより自分たちのもとめているメリットさえも実現(生活の安定・向上、人命・家族の安全等)することが大きなモチベーションの源泉となったのです。

信長の経営はよく本当にきびしく家臣が生きのこっていくのは容易ではなかったと言われていますが、それは信長自身の目標にたいする気持ちのあらわれであり、秀吉たち家臣も「理念の完全な共有」があったからこそどんなにきつくてもモチベーションを高く持続させがんばることができたと言えるでしょう。

今回は「社員のモチベーションを正しく上げる3つの方法」についてご紹介しました。社員のモチベーションを上げるのは外ならぬトップである社長の役目です。社員一人ひとりが生き生きと働ける職場をめざしてまいりましょう

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